2019.8.8 木曜日

沖縄台所薬局という考え方~沖縄とアーユルヴェーダ

ヌチグスイ(命薬)とアーユルヴェーダの共通点

私が12年前くらいから沖縄でアーユルヴェーダ講座をはじめて、びっくりしたこと。
それは、インドで処方されている薬草や食材が、沖縄ではおばあの知恵として、語り継がれている事です。ヌチグスイという(命薬)という言葉が沖縄にはあり、沖縄の文化、風習のなかには、そもそも、庭に生えているものでカラダをケアする民間療法がありました。
アーユルヴェーダというインドの伝統医学が、気候が似ていて同じような薬草が取れる沖縄でも、民間療法(おばあの知恵)となっていたのです。

身土不二

ただ、講座を開講するうちに、「おばあの知恵って具体的にどんなものなのか」また、「カラダにいいのはわかっているけど、日常的にはもはや使われていない」という声を、沖縄の生徒さんから聞いたのです。
今まで、私はインドから薬草やオイルを取り寄せ、アーユルヴェーダを教えていましたが、身土不二(自分の生まれた近くの素材を摂ると健康になる)を考えると、日本人にとっては沖縄の食材でアーユルヴェーダを伝えるほうがよいことに気が付いたのです。
また、特にアーユルヴェーダでは“肉体・精神・魂”のバランスをとることを健康の指針としていますが、沖縄でもマブイなどの肉体だけではなく魂のケアをするという文化もあり、本当におばあの知恵とアーユルヴェーダが近しいものであることに感銘を受けたのです。

日本人に最適なアーユルヴェーダ式医療が必要

ターメリックは沖縄の伝統的植物ウコンであり、アロエはクマーリなど医療で使うもの。
ただ、私が沖縄台所薬局と銘打ってアーユルヴェーダ講座を始める本当の理由は、アーユルヴェーダは医療だからです。
沖縄ではウコンなどは誰にとってもカラダによいよ!という認識ですが、アーユルヴェーダ医学では、体質を診て、症状を診て、必要な人に処方して活用します。
沖縄はずっと長寿県であったのですが、最近は欧米食の影響も受け、実は長寿県第一位からは外れてしまい、糖尿病県1位にもなってしまいました。
アーユルヴェーダ式の処方となるような健康資源が豊富な島で、食材も薬草も、必要な人が必要な時に摂れるような知識を広めることで、おばあの知恵を医学的な側面からも発信し、体調管理に使ってほしいと切に願ったからです。
日本人である以上、インドやスリランカから輸入するのではなく、遺伝的にも先祖から伝わる身近なものでカラダを整えてきた台所薬局の知識を、また、アーユルヴェーダという新たな視点で見直し、沖縄の食材やハーブを健康に生かすお手伝いがしたく、この12年間講座や講演会などで、普及活動をしてきました。今ではこの沖縄台所薬局の知識をハーブの会社、身体障害の方を扱う企業、レストランや食品会社など様々な領域を通じて、ご活用いただいています。

アーユルヴェーダ式沖縄台所薬局

沖縄から始まり、日本全土に身近なものでカラダを立て直すことは、これからの人生100年時代には必須です。この台所薬局という考え方が、予防医学・民間医療として根付いていってほしいと願っています
幸福にも生徒さんが増え、同じように伝える伝道師が増えてくださっていることで、老若男女問わず、アーユルヴェーダ式沖縄台所薬局が、家庭の医学として食卓で活用いただけていることをうれしく思います
まずは沖縄の方々がロールモデルとなり、アーユルヴェーダ式沖縄台所薬局でカラダを整え、そこから日本全国に向けて、その素晴らしさをこれからもお伝えしていきたいと思っています。

沖縄でアーユルヴェーダビューティカレッジベーシックコースを学び、沖縄コースの特別プログラム沖縄台所薬局も学べるコースを募集開始します。
10/5-6,11/8-9四日間の集中講座です。
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