2020.3.24 火曜日

アーユルヴェーダの資格について

インドにおけるアーユルヴェーダの資格制度

アーユルヴェーダの資格を語るには、そもそものアーユルヴェーダの教育制度を知る必要があります。アーユルヴェーダは古代5000年前に発祥した最古の医学。
現代のインドではアーユルヴェーダ医師「ヴァィディアー」になるための教育は、医師としての免許をとり登録するために、アーユルヴェーダ医学大学を卒業し、試験をパスし、資格を認められ、登録するという流れがあります。

古代においては、グルと呼ばれる賢者がおり、それを継承するものをシッシャと呼び、弟子は家族の一員としてグルと共に生活をし、グルの一挙一動から聖なる知識を得るとされていました。
現在のように、能動的な受講スタイルではなく、訓練的なものがあり、1:1で行われる方法(グルクラ)により、専門的な知識のみならず、師の考え方やヴィションが弟子にも受け継がれ、後継者として教育されました。

そののち、現代の形のようにインドにグジャラード・アーユルヴェーダ大学ができ、卒業生をアーユルヴェーダ医師と認定しました。(※当校アーユルヴェーダビューティ―カレッジのアーユルヴェーダ理論と実技カリキュラムは、グジャラードアーユルヴェーダ大学副学長が設立したアーユルヴェーダ病院と提携し、その学びを日本で提供しています)

ただ、日本において、アーユルヴェーダ医師の資格をインド等で取得しましても、日本においては、医師として認められず、日本でアーユルヴェーダの治療が行いたい場合は、西洋医学の医師のライセンスを持って、アーユルヴェーダの治療を行うことができます。

そのため、それぞれの学校が様々なインドやスリランカとの連携を持ち、協会や学会を持ち提供されている資格はすべて独自の資格であり、国家資格であったり、どこの資格が正しいという見解は今は明確にはありません。

またアーユルヴェーダはインドで発祥した医学、のちにスリランカに波及し、スリランカ式のアーユルヴェーダとなっていきました。

未病ケアに活かせ“健幸”に導くアーユルヴェーダ資格

資格取得に必要な考え方は、日本では治療というカテゴリーは、アーユルヴェーダ医師でも西洋医学の医師のライセンスがないとできないことを考えると、日本では“予防医学”という観点から、“病気にならない身体創り”や“ちょっとした不調を病気に発展させないための未病ケア”という医療行為ではないところでの活躍が期待できます。
実はこの層はこれからの日本社会にはとても大事で、超高齢化社会であり、人口減少をたどる日本においては、病気にならないためのケアは必須です。
病気になってからでは遅いので、この未病ケアというところが、日本でアーユルヴェーダ資格をとり、一番生かせる知識だと思っています

また、これは私見ですが、私はインドにて数年に渡り長期間アーユルヴェーダを学びましたが、日本のアーユルヴェーダはトリートメント実技に特化していたり、または、大人数すぎる授業形態であると、能動型の学びになってしまいがちな気がします。
アーユルヴェーダは机上の空論ではなく、自分の人生に取り入れて、
自分の人生を“健幸”に導くための知識に変えていくには、少人数でいかに教師によって、
日常に生かされているかを誰でも再現可能に見せる工夫が必要だとおもいます。
体質も千差万別、健康法もカオスの世の中で、いかに自分の身体でのアーユルヴェーダ実践がとても大切で、その変化を知ることが大事です。
そのためには、アーユルヴェーダの経典には、日常生活におけるアーユルヴェーダが大事、地域に根差し、遺伝的にあっているものを摂取することが推奨されているので、厳密にはインドの食べ物でアーユルヴェーダを日本で実践するには日常で生かすには難しさが発生します。
アーユルヴェーダ食が特別な日に行うものでならないように、日本では和食を中心にしたアーユルヴェーダを日常的に実践が必要と思っています
当校でもインドの医師に相談しながら、日本人が行うアーユルヴェーダのアドバイスをもらい、その方法をカリキュラム化しています。

また日本ではアーユルヴェーダがシロダーラという手技を中心とするエステスクールのくくりでトリートメントが主体としての扱いが多いように見受けられますが、
患者やクライアントの体質や体調を見極め、必要な施術と日常生活のアドバイス、食養生、そして処方とされるハーブを紹介することがアーユルヴェーダの大きな柱の学びになります

日本におけるアーユルヴェーダ資格の軸

資格を取得し、自分の生活に生かし、それを周りの人の健康に生かすという意味で、
日本における資格の軸は
・セルフケアに生かす(自分に向けた体調管理を学ぶアーユルヴェーダ)
・セラピストとして他人のケアを行うアーユルヴェーダ
の2本に分かれます。
アーユルヴェーダはインドでは医学です。理論だけ、実技だけなどの片方のどちらかではアーユルヴェーダを実践することは難しいので、理論と実技のどちらの学びも必要です

前述しました通り、資格に対し、日本ではアーユルヴェーダの国家試験等はおこなっていないので、各自任意団体が独自に発行した資格になります
どこの資格をとるのかは、今後自身がアーユルヴェーダを活用されて、何がしていきたいのかによりますが、通いやすさ、理論と実技の両方が学べる、金額が高すぎない、任意団体が何をゴールに日本でアーユルヴェーダを普及しているかなどのヴィジョンなどもくみ取りながら、資格選びをすればよいかと思います。

今では、SNSなどもかなり普及し、その学校や団体が日本でアーユルヴェーダをするために、どんな人を育成したいのか、代表の考え方などもSNSやブログで感じ取れると思うので、それらも参考にしながら選んでいけばよいと思います

開業率90%以上の実践的なアーユルヴェーダ資格

アーユルヴェーダビューティ―カレッジでは、日本の厚生労働省であるインド政府AYUSH省の高官であり、アーユルヴェーダ医師になるための大学であるグジャラード大学元副学長であるDr,Kottechaの指導のもと、インドアーユルヴェーダ病院で治療に活用されている理論と実技を当校にてカリキュラム化しています。

また、セラピストコースを中心に、アーユルヴェーダを学んだあとにビジネスとして活用していくためのメソッドをお伝えしています。サンスクリット語から学び、履修科目も多く、
高額である学校とは対照的に、インドアーユルヴェーダ本場の知恵を、少しでもアーユルヴェーダに興味がある方が、本場の理論と実技を学びながら、月1-2回の通学で通学の負担を減らし、かつ価格も抑えることによって、誰もが受講しやすいカリキュラムをつくっています
また、セラピスト資格を取った後、資格発行のみのスクールにならないよう、資格をとってからがスタートという意識で、経営に関しても触れながら、開業に向けたアーユルヴェーダ実践をカリキュラムに導入しています。当校の卒業生の開業率は90%以上を誇ります。

どこの学校や団体で資格をとるかは、自身の経済状況、通学のハードルなどを鑑みて選んでいけばよいと思います。

経済的に大変な昨今、明日の生活が不安定な毎日だからこそ、自分の範囲内で無理なく学んでいくことが、長く勉強するための秘訣とも思っています。

アーユルヴェーダビューティ―カレッジ 学長
アーユルウェルネス協会 理事長
内閣府認定 日本アーユルヴェーダ協会 理事

新倉亜希

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